国の財政を考える

4月1日から、国の平成29年新年度がスタートしました。
世界を見渡せば、イギリスのEU離脱やアメリカのトランプ政権の誕生など波乱の様相を示しています。
日本も外国の影響をどの程度受けるのか、予断を許さない状況です。

あらためて平成29年度の予算をみてみると、おおよそ次のようになります。
一般会計総額で97兆4500億円で、過去最大の規模になります。
このうち税収でまかなえるのは、57兆7100億円で不足の40兆円は新規国債34兆3700億円を発行することになります。

企業に当てはめて考えれば、倒産寸前の会社と同じです。
国債発行額はすでに1000兆円を超えており、この返済をどうするのかということも問題になっています。
この財政赤字の一番の原因は、『社会保障費の増大』ということがあげられます。

毎年5000億円程度増加しています。
税収が劇的に増加しない限り、収支は改善しません。
政府は、2020年までに『日本のプライマリーバランスを黒字にする』という目標を掲げていますが、消費税率10%を見送った時点でその達成も困難になってきたのが現実です。

借金の返済を将来に先送りしたことにより今後待ち受けるのは、①増税、②年金の減少、③医療費の自己負担増などです。
将来の世代に借金を負わせるのを少しでも減らしていくために、現役世代もその痛みを受け入れなければいけない時期にきているのではないでしょうか?

(注)プライマリーバランス
基礎的財政収支といい、国の歳入から国債収入を除いたものと、国の歳出から国債の利払と国債償還費を除いたものの差額をいう。

 

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